• 新規オープンが続いた、2012年のライフスタイルショップ

    個性的な品揃えで魅せる専門店には、
    インテリア作りのヒントが溢れている。

    WALPA STORE続いては、専門分野に特化したショップを紹介したい。近年、家具や内装を自分で作って楽しむDIYが脚光を浴びているが、特に輸入壁紙を扱う『WALPA STORE(ワルパ ストア)』は外せない。室内の印象を左右する壁面を飾る壁紙を、実際のサンプルを見ながら選べ、施工道具まで購入できるところが他にはない特徴だ。また同様に、壁紙や道具の他、ペイント材に家具の部品の販売までを行っているのが『bouton & PINCEAU(ブトン エ パンソー)』。ブリコラージュの盛んなフランスのお洒落な道具店のような雰囲気の中、初心者でも気軽に扱える製品を揃えている。さらに、アンティークの扉や床材、パーツ類等も販売する老舗ショップ『GALLUP(ギャラップ)』も中目黒に新店舗ができ、既存店でも実際にモノ作りが体感できるワークショップを多数企画する等より活発な動きを見せている。これらのショップを回れば、DIYによる自分なりのミックス・スタイルを生むヒントをもらえるはずだ。

    BRITISH EQUIPMENT TRADING

     

    専門店の特異な例として挙げられるのが『BRITISH EQUIPMENT TRADING(ブリティッシュ イクイップメント トレーディング)』。インテリアを含む英国製品のみに焦点を当てたセレクトショップで、新品もあればヴィンテージも扱うのだが、その品揃えの幅の広さが凄い。家具に洋服、照明、キッチン雑貨、建具に内装備品、食品と、これでもかと英国製の質実剛健な品が並んでいる。オーナーの趣味趣向が色濃く反映される専門店と、暮らし方の実例までを提案するライフスタイルショップとのハイブリッドスタイルと言えるだろう。

     

     

    最新家具のデザインから読み解いた、
    今後のトレンドを牽引する2つのテーマ。

    Grado° (Molteni & C/Ron Gilad) 最後に新作家具を振り返りつつ、2013年流のインテリアの楽しみ方を提案しよう。

    まずは、幾何学的なパターンを設えのアクセントとして取り入れること。これは、昨年も紹介したオランダのデザイナー、ショルテン&バーイングスからも続くトレンドのひとつである。象徴的な新作として挙げられるのが「Molteni & C(モルテーニ)」から発売されたふたつのシリーズ。ひとつはイタリアを代表する建築家であるジオ・ポンティの復刻品、もうひとつは、ロン・ジラッドの新作で、ともにグラフィカルなモチーフを装飾や造形の中に取り入れている。Nelson Round Tray Table (Herman Miller/George Nelson)

     

    そして、「Herman Miller (ハーマンミラー)」から限定品として発表されたジョージ・ネルソンのトレイテーブルも代表例。5層の積層合板でできた天板が、象嵌技法の装飾で美しい日輪模様を施されているのがわかるだろう。このように有名ブランドから多数の発表がある事実を見れば、今後もこの潮流が続くことは想像に難くない。

     

    ….記事に続きがあります


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