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    アートのような唯一無二の美しさと
    天然素材の味わい、心地良さを求める人へ
    [gabbeh and the other rugs]

    オリエンタルアートギャラリー

    世界でひとつの色、モチーフ、人の手が織り成す物語

    ラグは生活必需品でありながら、アートのように空間を彩るピースでもある。特に、天然素材だけを用い、遊牧民が荒野で寝るときの敷きものとして織られてきたウールの絨毯「ギャッべ」の魅力は、独特の深みを帯びた色彩と、すべてが世界に一枚だけの唯一無二のデザインにある。製図をもとに織るペルシャ絨毯とは異なり、詩的なリズムを織り成すセンスは、織り手各々の芸術性にゆだねられているのだから。
    色の基本は、赤(太陽・生命)・黄(太陽・豊穣)・茶(大地)・緑(草木)・青(水・神のいる空)の5色。草木染めゆえ常に均等な色は出ず、糸によって濃さや明るさが微妙に違う。また、モチーフは、彼らの身近を囲む動物や花や樹木等。それぞれに言い伝えられる意味があり、どう組み合わせるか・配置するかは、織り手が考える幸せのかたちかもしれない。羊毛がもともと含む脂質によって、ギャッべは使い込むほど風合いを増していく。代々使い続けることで、家族の幸せを受け継ぐに象徴にもなるだろう。
    なでてみれば分かるのだが、見た目以上に毛足が長く、空気を含んでふかふかとした弾力がある。また羊毛ならではの調温効果によって、冬は暖かく夏はさらりとした肌触り。化学染料も一切使われていないので、小さな子どもがいる家庭にも安心だ。

     

    カシュカイ族の女性たち

    ◀artisan
    カシュカイ族の女性たち
    イラン南西部の山岳地帯に暮らす遊牧民族の女性達。特にカシュカイ族の女性が織りあげるギャッべは、緻密なデザインで知られている。素材となる羊毛は、ともに暮らす羊から紡ぎ、自然の草木で染めている


    ギャッべ
    ◀detail
    ふかふかと心地よい厚み
    他のラグに比べギャッべは、毛足が長く、1~5cmほどの厚みがある。家族が集まるリビングはもちろん、スモールサイズを椅子に置いたり、玄関やベッドステップに敷くのもおすすめだ


     

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    オリエンタルアートギャラリー
    www.art-rug.com